長野・別所温泉ガイド|江戸番付『信州別所の湯』東-前頭4段目×日本武尊1400年伝説と清少納言『枕草子』日本三名湯

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長野県上田市別所温泉。塩田平の南西部、夫神岳・女神岳の山懐に抱かれた標高約570mの台地に、🔥江戸番付『諸国温泉功能鑑』東-前頭4段目「信州別所の湯」として登載された、信州最古と称される温泉地、別所温泉(べっしょおんせん)があります。

開湯は伝承上、景行天皇の時代、日本武尊(やまとたけるのみこと)東征の折りにさかのぼり、保福寺峠で仙人の化身に「山中に七つの湯が湧き、七つの苦を助ける」と告げられて発見した「七苦離(ななくり)の湯=七久里の湯」が起源と語り継がれています。約1400年の歴史を伝え、平安期には清少納言『枕草子』117段「湯は、ななくりの湯、有馬の湯、玉造の湯」の「七久里の湯」比定候補にも挙げられる(三重県榊原温泉説と両論併記)格式の湯です。

鎌倉時代後期には、鎌倉幕府6代連署を務めた北条義政が建治3年(1277年)に信濃国塩田荘へ下向し、塩田北条氏3代(義政・国時・俊時)が約60年にわたり当地を治め、別所温泉とその周辺の安楽寺・常楽寺・北向観音などの寺院群を再建・整備しました。この鎌倉文化の集積こそが、別所平=塩田平を「信州の鎌倉」と呼ばせる歴史的基盤です。

なかでも安楽寺八角三重塔は、1952年(昭和27年)3月29日に国宝指定された日本に現存する唯一の八角塔で、年輪年代調査により正応2年(1289年)伐採の木材が使用されていることが判明し、1290年代の建立が推定されています。松本城(天守)と並ぶ長野県内最初の国宝建造物であり、本格的禅宗様の塔としても日本最古級。塩田北条氏が築いた鎌倉文化の頂点に立つ建築です。

がやが一次史料と公式情報を読み解きながら、信州全体ではなく「別所温泉」に特化して、「信州最古×信州の鎌倉×国宝八角塔」の三位一体で本来の魅力を整理します。番付の段位、日本武尊伝承の確度、塩田北条氏の60年、八角三重塔の建立年、共同浴場3湯(大師湯・大湯・石湯)の源泉構成まで、判断に必要な数字とリストで整理してお届けします。

執筆:がや

温泉番付に登載された全国の名湯を、一次史料と公式情報を突き合わせて紹介する温泉ライター。江戸期『諸国温泉功能鑑』に登載された名湯を中心に、開湯伝説・泉質・宿泊事情を実地と公式情報で検証して執筆中(別所温泉は江戸番付東-前頭4段目「信州別所の湯」として登載された別所温泉として、別所温泉観光協会公式・別所温泉旅館組合公式・別所温泉財産区公式・上田市公式・文化遺産オンライン・国会図書館デジタル等の一次史料を多角的に交差検証)。本記事はマザー記事「温泉番付(江戸時代)を今の温泉名にして地図に表記!」から派生した長野県の温泉地紹介記事で、信州最古と称される七久里の湯としてまとめました。


🔍 この記事で分かること(読者ベネフィット一覧)

あなたの目的 読みどころ 結論の要点
行く価値があるか即判定したい 基本情報 旅館組合13軒・信州最古・標高570m・別所線終点駅
最速で行きたい アクセス・施設情報 東京駅から約2時間(北陸新幹線+別所線)
1泊2日の旅程を組みたい モデル旅程 北向観音→安楽寺八角三重塔→常楽寺+共同浴場3湯
いつ行くべきか 四季の楽しみ方 春の桜・夏の青葉・秋の紅葉・冬の雪見湯
ふるさと納税で応援したい ふるさと納税 楽天ふるさと納税で上田市の宿泊券・返礼品
お湯の質を理解したい 泉質と効能 アルカリ性単純硫黄温泉・pH 8.92・50.6℃
江戸番付の位置 江戸期温泉番付 東-前頭4段目「信州別所の湯」(自社p169)
開湯伝承 日本武尊1400年伝説 景行天皇期・七苦離の湯・保福寺峠仙人伝承
平安期文学との関わり 清少納言『枕草子』 「七久里の湯」比定候補(榊原温泉説と両論併記)
鎌倉文化の歴史 北条義政と塩田北条氏 1277-1333年の約60年支配・「信濃の鎌倉」基盤
国宝建築を見たい 安楽寺八角三重塔 1290年代建立・日本唯一の八角塔・1952年国宝
共同浴場めぐり 共同浴場3湯 一律300円・大師湯/大湯/石湯・3湯ローテ定休
老舗旅館に泊まりたい 旅館組合13軒紹介 中松屋・かしわや本店・上松屋・玉屋ほか
細かい疑問 よくある質問 10問即答(七久里論争・別所線・無料シャトル等)

結論を最短で知りたい方は、本ガイドの最後のまとめから逆引きでも構いません。


別所温泉(長野県上田市)完全ガイド・江戸番付『信州別所の湯』東-前頭4段目・信州最古と称される七久里の湯と国宝八角三重塔
長野県上田市別所温泉・塩田平の山懐に湧く信州最古と称される七久里の湯。江戸番付『信州別所の湯』東-前頭4段目に登載され、日本唯一の国宝八角三重塔(安楽寺)を擁する「信濃の鎌倉」の名湯

信州最古の温泉地 ── 七久里の湯と「信濃の鎌倉」 別所温泉の基本情報

別所温泉は、長野県上田市別所温泉・塩田平の南西部、夫神岳と女神岳に抱かれた標高約570mの台地に位置する、信州最古と称される温泉地です。江戸番付『諸国温泉功能鑑』東-前頭4段目「信州別所の湯」に登載され、景行天皇期の日本武尊伝承・『日本書紀』天武天皇期「束間温湯」記載・清少納言『枕草子』「七久里の湯」記述という三層の歴史的根拠を持つ古湯です。

宿の規模感としては、上田市別所温泉観光協会/別所温泉旅館組合 加盟13軒(2021年時点)の中規模温泉地。明治期は30軒超を数えた老舗温泉地が、現代も老舗旅館(中松屋・かしわや本店・上松屋・玉屋・旅館花屋ほか)+民宿・ゲストハウス4軒(アースワークス・smooth & living・hidamariほか)+共同浴場3湯(大師湯・大湯・石湯)という多様な宿泊・湯巡り選択肢を保つ、ちょうど良い湯治場規模で機能しています。

鎌倉時代後期には塩田北条氏3代が約60年にわたり当地を治め、安楽寺・常楽寺・北向観音などの「別所三楽寺」を再建・整備。国宝・安楽寺八角三重塔を頂点とする鎌倉文化の集積から、別所平を含む塩田平は「信濃の鎌倉」と呼ばれます。

以下、訪問判断のための4要素を整理します。

訪問判断のための4要素

観点 数値・状況 コメント
① 旅館組合加盟数 別所温泉旅館組合 加盟13軒(2021年時点) 明治期は30軒超→現代13軒の歴史的縮減を経た中規模温泉地
② 地理 長野県上田市別所温泉・標高約570m・塩田平南西部 夫神岳・女神岳の山懐・上田電鉄別所線の終点
③ 宿の多様性 旅館・民宿・ゲストハウス 計17軒前後 1泊2食5,000円〜40,000円・幅広い予算帯
④ 温泉街の規模感 共同浴場3湯+足湯2箇所+旅館街・参道商店 北向観音参道沿いに温泉街・徒歩圏で徒歩巡りが完結

規模感 ── 数字で見る別所温泉

指標 数値 出典
江戸番付登載位置 東-前頭4段目「信州別所の湯」 自社既存記事 p169(『諸国温泉功能鑑』弘化2年/1845年改訂版)
標高 約570m 別所温泉観光協会公式・上田市公式
主泉質 アルカリ性単純硫黄温泉(低張性アルカリ性高温泉) 別所温泉財産区 温泉分析書
pH 8.92(4号源泉・試験室測定値) 同上
源泉温度 50.6℃(4号源泉)/50.9℃(上田市公式) 同上
湧出形態 掘削自噴 同上
旅館組合加盟数 13軒(2021年時点) Wikipedia 別所温泉
観光協会掲載宿泊施設 17軒(旅館13+ゲストハウス4) 別所温泉観光協会 宿泊施設のご案内
共同浴場数 3湯(大師湯・大湯・石湯) 別所温泉財産区 共同浴場
共同浴場入浴料 一律 300円(大人・2026年5月時点) 同上
足湯数 2箇所(大湯薬師の湯・足湯ななくり) 同上
国宝建造物 1件(安楽寺八角三重塔・1952年3月29日指定) 文化遺産オンライン
国指定重要文化財 2件以上(北向観音 石造多宝塔・安楽寺 木造惟仙和尚倚像/木造恵仁和尚倚像 ほか) 同上
日本遺産 塩田平「レイラインがつなぐ『太陽と大地の聖地』」(2020年認定) 文化庁 日本遺産ポータル

🎯 数字で見るポイント:江戸番付東-前頭4段目の格式と、明治30軒超→現代13軒という縮減を経ても旅館組合13軒・共同浴場3湯一律300円という外湯文化の厚みが残る。さらに国宝八角三重塔1件+重要文化財複数を徒歩圏に擁する、信州随一の「歴史×建築×外湯」の温泉地。

引用ボックス(江戸期番付)

東方|前頭四段目|信州別所の湯
── 『諸国温泉功能鑑』鳥瞰図形式(文化9-14年/1812-1817年成立・弘化2年/1845年改訂版/嘉永4年/1851年再版)

⚠ 「別所」の地名由来と「七久里の湯」の表記注意

項目 内容
地名「別所」の由来 北条氏が別院(別所)として使用したことに由来(上田市公式)
「七久里の湯」古称 日本武尊が見つけた「七つの苦を救う湯=七苦離(ななくり)の湯」が転訛したもの
「斯泉(しせん)」 古名として伝わる呼称(一次裏取り限定的)
「美人の湯」 角質軟化作用のあるアルカリ性pH 8.92に由来する近現代の通称

→ ネット上では「七久里」「七苦離」「斯泉」など複数の古称が混在するため、本記事では「七久里の湯」を主表記として統一しています。


アクセス・情報施設

東京駅から約2時間、北陸新幹線で上田駅まで約1時間30分、そこから上田電鉄別所線の終点「別所温泉駅」まで約30分。別所温泉駅から温泉街中心部までは徒歩約5〜15分の徒歩圏です。

項目 内容
住所 長野県上田市別所温泉(〒386-1431)
電話 別所温泉観光協会 0268-38-3510/別所温泉旅館組合 同番号(駅構内)
最寄駅 上田電鉄別所線 別所温泉駅(BE15・終点)/徒歩5〜15分
バス 無料シャトル「くるっとバス」(土日・休前日+10/11月の14:00〜18:00運行)
駐車場 各旅館・共同浴場前にあり(一部有料)
標高 約570m

🚉 4ハブ・マルチハブアクセス経路図

別所温泉 アクセス経路図(東京・名古屋・大阪駅の3ハブ)別所温泉 アクセス経路図(東京駅・名古屋駅・大阪駅の3ハブ)東京駅名古屋駅大阪駅🚄 北陸新幹線あさま約90分🚄 特急しなの+しなの鉄道約3時間30分🚄 新幹線+特急しなの経由約4時間30分🚆 上田電鉄別所線約30分🚶 徒歩5〜15分合計:東京駅から約2時間(北陸新幹線+別所線+徒歩)/名古屋駅から約4時間(特急しなの+しなの鉄道+別所線)大阪駅から約5時間(新幹線+特急しなの経由)/金沢駅から約2時間(北陸新幹線金沢開業の恩恵)車:上信越自動車道「上田菅平IC」から約30分(約17km)/東京(練馬IC)から約2時間30分

図:東京駅・名古屋駅・大阪駅の3ハブから上田駅を中継、上田電鉄別所線で別所温泉駅まで、徒歩5〜15分で別所温泉中心街へ。

🚖 4ハブ別 所要時間・料金比較表

ハブ 推奨ルート 所要時間 料金(片道・大人)
東京駅 北陸新幹線あさま→上田駅→別所線 約2時間 約 7,580円
金沢駅 北陸新幹線→上田駅→別所線 約2時間 約 8,600円
名古屋駅 特急しなの→篠ノ井→しなの鉄道→別所線 約4時間 約 7,500円
大阪駅 東海道新幹線+特急しなの経由 約5時間 約 13,000円
上田菅平IC(車) 関越→上信越→上田菅平IC→国道143号 約30分(約17km)

用途別チェックリスト

  • 最速・首都圏から → 東京駅から北陸新幹線あさま+別所線(約2時間)
  • 快適最優先(座席指定・直通乗継) → 北陸新幹線あさま+別所線
  • 車利用 → 関越→上信越→上田菅平ICから約30分(約17km)
  • 北陸方面から → 北陸新幹線で上田駅まで約1時間40分

❄ 冬期凍結注意点

標高約570mの台地のため、12月〜2月は道路凍結・降雪あり。車利用ならスタッドレスタイヤ必須。別所線は通年運行ですが、別所温泉駅は無人時間帯あり(早朝・深夜)。雪見の共同浴場(特に大湯の露天)と参道散策は、装備を整えて楽しんでください。

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アクセスが確認できたら、宿の空室・料金もチェック。江戸番付「東-前頭4段目」・信州最古と称される七久里の湯・国宝八角三重塔の名湯です。

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1泊2日モデル旅程(北向観音・安楽寺八角三重塔・常楽寺)

別所温泉は、国宝・安楽寺八角三重塔/重要文化財・北向観音 石造多宝塔/別所三楽寺の常楽寺という鎌倉文化の集積を徒歩圏で巡れる、信州随一の「歴史×温泉」コースが組める温泉地です。「行ってから何をするか」を時系列で整理します。

モデル旅程:1泊2日 ── 別所三楽寺と共同浴場3湯を巡る

時刻 行動 場所 滞在時間
1日目 12:00 別所温泉駅着・観光案内所で散策マップ取得 上田電鉄別所線終点 15分
12:30 旅館チェックイン荷預け(ランチ:参道商店) 北向観音参道 45分
14:00 北向観音参拝(本堂・愛染桂・石造多宝塔) 徒歩5分 60分
15:30 大師湯(3号源泉100%・完全源泉かけ流し・300円) 北向観音裏 45分
17:00 旅館チェックイン・宿の内湯 90分
18:30 夕食 → 21:00 大湯薬師の湯(足湯・無料) 旅館
22:00 就寝
2日目 7:00 朝湯(宿の内湯) 60分
8:00 朝食 旅館 60分
9:30 チェックアウト → 常楽寺(北向観音本坊・茅葺き) 徒歩10分 45分
10:30 安楽寺八角三重塔(国宝)拝観(拝観料300円) 徒歩7分 60分
11:45 大湯(木曽義仲ゆかり・露天あり・300円) 温泉街中心 60分
13:00 ランチ(信州そば・参道商店) 60分
14:00 石湯(真田幸村公隠しの湯)or 足湯ななくり 30〜45分
15:00 別所温泉駅発 帰路

周辺観光詳細(文化財制度を厳密に区別)

スポット 見学料 所要 文化財制度
安楽寺八角三重塔 拝観料 300円 60分 国宝(1898年12月28日重文指定/1952年3月29日国宝指定/日本に現存する唯一の八角塔/本格的禅宗様)/文化遺産オンライン
安楽寺 木造惟仙和尚倚像・木造恵仁和尚倚像 安楽寺内 拝観時 国指定重要文化財(嘉暦4年/1329年制作)
北向観音 本堂 無料 30分 天長2年(825年)慈覚大師円仁開創・天台宗・本尊千手観音
北向観音 石造多宝塔 無料 10分 国指定重要文化財・高さ2m85cm・安山岩製・北向観世音出現地
常楽寺 無料(一部志納) 30分 北向観音本坊・天台宗・茅葺本堂・「別所三楽寺」の一角
塩田平 日本遺産 日本遺産「レイラインがつなぐ『太陽と大地の聖地』」(2020年認定・別所温泉/北向観音/安楽寺/前山寺ほか)/文化庁 日本遺産ポータル

文化財制度の厳密区別:「国宝」(安楽寺八角三重塔)と「国指定重要文化財」(北向観音 石造多宝塔/安楽寺 木造惟仙和尚倚像 ほか)は別制度。「日本遺産」(文化庁の地域型認定)は文化財保護法の指定制度とは別の「ストーリー認定型」制度であり、混同しないこと。


四季の楽しみ方

標高約570mの塩田平南西部は、四季それぞれに表情を変えます。

季節 見どころ 一言
春(4-5月) 北向観音参道・安楽寺周辺の桜・新緑のレイラインウォーク 桜と国宝塔のコントラスト
夏(6-8月) 標高570mの避暑・千曲川の鉄橋から望む山並み・お盆の縁日 涼風と「別所三楽寺」の青葉
秋(10-11月) 塩田平の紅葉ピーク(10月下旬〜11月上旬)・無料シャトル「くるっとバス」運行 別所三楽寺の紅葉・参道のもみじ
冬(12-2月) 雪見の共同浴場(特に大湯の露天)・参道のしんとした静けさ 標高570mで降雪あり・凍結注意

くるっとバス(無料シャトル)と紅葉期の利便性

別所温泉旅館組合運営の無料シャトル「くるっとバス」は土日・休前日+10月・11月の14:00〜18:00に運行。別所温泉駅と温泉街中心部・各旅館を巡回します。特に紅葉期は混雑するため、無料シャトルを上手に活用すると徒歩疲れを軽減できます。


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泉質と効能 ── アルカリ性単純硫黄温泉 pH 8.92

別所温泉の泉質はアルカリ性単純硫黄温泉(低張性アルカリ性高温泉)で、pH 8.92・源泉温度50.6℃の高温アルカリ硫黄泉です。「美人の湯」として古来知られ、肌の角質を柔らかくする pH 8.5以上のアルカリ性が科学的根拠となっています。

地区基本データ(公式)

項目 数値 出典
泉質正式名 アルカリ性単純硫黄温泉(低張性アルカリ性高温泉) 別所温泉財産区 温泉分析書(4号源泉)
pH値 8.92(試験室における測定値) 同上
源泉温度 50.6℃(4号源泉)/50.9℃(上田市公式) 同上/上田市公式
湧出形態 掘削自噴 別所温泉財産区
容存物質(ガス性除く) 0.3068 g/kg 同上
成分総計 0.3070 g/kg 同上
湯の特徴 無色透明・微硫黄臭・湯触りなめらか 別所温泉観光協会

共同浴場別の源泉構成と利用方法

浴場 源泉 利用方法 出典
大師湯 3号源泉 完全源泉かけ流し 別所温泉財産区 共同浴場
大湯 4号源泉+大湯源泉 源泉かけ流し+循環ろ過 同上
石湯 4号源泉 源泉かけ流し+循環ろ過 同上

3号源泉100%の大師湯が、もっとも泉質を体感しやすい完全源泉かけ流しです。

「美人の湯」の科学的根拠

「別所温泉の泉質は皮脂を溶かして古い角質層を軟化させ、その効用で肌がすべすべになるという弱アルカリ性です。さらに、地下から湧き出している温泉水は『還元性』であり、還元性は美白や疲労回復、老化防止に効果があるとされています」
── 別所温泉観光協会 泉質と効能

  • pH 8.92のアルカリ性 → 皮脂・角質溶解作用 →「肌すべすべ」感
  • 硫黄成分 → 抗菌・角質軟化
  • 上田市公式記述「『美人の湯』とも呼ばれている」

⚠ 「美肌の湯」と単独で断定するのは景表法上のリスクがあるため、本記事では「美人の湯と呼ばれている」「肌触りがなめらかと評される」と慣用表現でご紹介しています。

浴用適応症(薬機法配慮)

一般適応症(上田市公式)

  • 神経痛・筋肉痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき
  • 慢性消化器病・痔疾・冷え症
  • 病後回復期・疲労回復・健康増進

浴用適応症(別所温泉観光協会)

  • 慢性皮膚病・慢性婦人病

飲泉については各公式サイト上で明記がなく、現地表示・宿の指示に従ってください。本記事の記述は「療養泉適応症として一般的に〜とされる」表現であり、医療効果を断定するものではありません

利用上の注意

  • 高温泉(50℃台)のため短時間入浴推奨
  • 単純硫黄泉は金属類・銀製品の変色注意
  • 浴後の十分な水分補給
  • 温泉分析書は浴場掲示を必ず確認(最新の利用方法・加水・加温情報)

📢 「美人の湯」別所温泉を体験できる宿(CTA②)

pH 8.92のアルカリ性単純硫黄温泉・3号源泉100%の大師湯・木曽義仲ゆかりの大湯。徒歩圏で共同浴場3湯と国宝塔を楽しめる別所温泉で、信州最古の湯と鎌倉文化をぜひ。

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江戸期温泉番付『諸国温泉功能鑑』── 東-前頭4段目「信州別所の湯」

別所温泉は、江戸時代の温泉番付の代表格『諸国温泉功能鑑』に東-前頭4段目「信州別所の湯」として登載されました。

番付の概要

『諸国温泉功能鑑』は江戸時代の温泉番付の代表格で、京都達磨屋系の温泉番付として知られます。原版は文化9〜14年(1812-1817年)成立、弘化2年(1845年)改訂版(鳥瞰図形式・31×49cm)、嘉永4年(1851年)ほか複数回再刻されました。中央部に「東大関 上州草津温泉」を据えるのが基本構図です。

同番付内の信州(信濃国)4湯の段位

段位 表記 現在の温泉地
東-小結 信州諏訪の湯 長野県諏訪市 諏訪温泉
東-前頭2段目 信州渋湯の湯 長野県下高井郡山ノ内町 渋温泉
東-前頭4段目 信州別所の湯 長野県上田市 別所温泉(本記事)
西-前頭4段目 信州浅間の湯 長野県松本市 浅間温泉

諏訪が信州内最高位(小結)・渋が前頭2段目・別所と浅間が前頭4段目という、江戸期の信州温泉の格付け序列が明確に読み取れます。別所は信州の温泉地のなかで上から3番目(諏訪・渋に次ぐ)の評価を受けていたことになります。

引用ボックス(江戸期番付)

東方|前頭四段目|信州別所の湯
── 『諸国温泉功能鑑』鳥瞰図形式(文化9-14年/1812-1817年成立・弘化2年/1845年改訂版/嘉永4年/1851年再版)

「信州別所の湯」の地理的解釈

「信州別所の湯」という号名は、国名(信州)+温泉地名(別所)+ 湯という典型的な番付表記。江戸後期にはすでに別所温泉が「信州を代表する温泉地のひとつ」として全国に名を知られていたことを意味します。塩田北条氏の鎌倉文化集積(後述)と、北向観音・安楽寺をめぐる信仰の場として、湯治+寺社参詣の複合観光地として機能していたことが背景です。


日本武尊1400年伝説と七久里の湯

別所温泉の開湯伝承で最も古層に位置するのが、景行天皇の時代、日本武尊(やまとたけるのみこと)東征の折りに発見されたという伝承です。これにより別所温泉は「七苦離(ななくり)の湯=七久里の湯」と古称され、約1400年の歴史を伝える信州最古級の温泉地として語り継がれてきました。

開湯伝承(公式の共通記述)

出典 開湯年・人物 内容
別所温泉観光協会公式 景行天皇期・日本武尊 「別所温泉南西の保福寺峠にて仙人の化身とされる老人に、『山中に七つの湯が湧き出て、七つの苦を助ける』と聞いて七つの湯を見つけた」
別所温泉旅館組合公式 景行天皇期・日本武尊 「景行天皇の時代、日本武尊の東征の折りに発見された」
上田市公式 同上 同上の伝承を継承

複数公式で「景行天皇期・日本武尊・七苦離の湯」の三要素が共通します。

⚠ 「1400年の歴史」表記と一次史料

別所温泉観光協会は「約1400年の歴史」と記述します。一方で景行天皇期(伝統的に1〜2世紀)から起算すると2000年近くになるため、「1400年」表記は『日本書紀』束間温湯記述(685年)など、文献記録上で確実に遡れる年代を基準とした表現と推察されます。

『古事記』『日本書紀』に日本武尊東征記事は記載されているものの、別所温泉発見の具体記述は両書に確認できません。本記事では誠実に「景行天皇期の伝承」「信州最古と称される」と表現します。

「七苦離の湯」→「七久里の湯」の名前変遷

段階 表記 意味
古層(伝承) 七苦離(ななくり)の湯 「七つの苦を救う湯」=日本武尊伝承由来
平安期 七久里の湯 字音転訛・『枕草子』記載候補(後述)
中世以降 別所の湯/別所温泉 北条氏の別院(別所)から地名化
近現代 別所温泉(正式)+古称「七久里の湯」 観光協会公式が古称を併記

『日本書紀』天武天皇期「束間温湯」記述(信濃の温泉)

Wikipedia「別所温泉」年表には、『日本書紀』天武天皇14年(685年)「束間温湯(つかまのゆ)に行きたまわむと欲す」の記事が、信濃の温泉言及として挙げられています。「束間」の比定地には浅間温泉説・別所温泉説・美ヶ原山麓説など諸説あり、別所断定はできませんが、信濃の温泉が古代から朝廷に知られていたことを示す重要記述です。

→ 本記事では「束間=信濃の温泉(諸説あり、別所説は候補のひとつ)」と両論併記します。


清少納言『枕草子』日本三名湯と別所温泉(七久里の湯比定議論)

別所温泉の歴史的格式を象徴するのが、清少納言『枕草子』117段「湯は、ななくりの湯、有馬の湯、玉造の湯」の「ななくりの湯」が別所温泉である、という比定説です。ただし、この比定には長野県別所温泉説と三重県榊原温泉説の両論があり、本記事では誠実に両論併記します。

『枕草子』該当章段

湯は、ななくりの湯、有馬の湯、玉造の湯。
── 能因本『枕草子』117段「湯は」

清少納言が平安中期に「日本を代表する湯」として挙げた三湯のうち、有馬の湯=兵庫県有馬温泉/玉造の湯=宮城県玉造温泉は比定がほぼ確定。しかし「ななくりの湯」については、以下のとおり2説併存します。

「ななくりの湯」比定の両論併記

比定地 根拠・出典
長野県別所温泉説 別所温泉(長野県上田市) 日本武尊「七苦離の湯」伝承+古称「七久里の湯」の音韻一致。別所温泉観光協会・旅館組合は「起源ではないかという説もある」と慎重表現
三重県榊原温泉説 榊原温泉(三重県津市) 旧三重県津市榊原町は古名「七栗村(ななくりむら)」。地名の音韻一致と、平安期の畿内からの距離・知名度を根拠に学術的に有力とされる

公式の表現スタンス

「『枕草子』にある『湯は七久里の湯、有馬の湯、玉造の湯』という一節の中の『七久里の湯』が起源ではないかという説もあります
── 別所温泉観光協会 別所温泉の歴史

「枕草子の一節として『湯は七久里の湯、有馬の湯、玉造の湯』が記載されており、この『七久里の湯』が起源である可能性が示唆
── 別所温泉旅館組合 知る

観光協会・旅館組合ともに「説もある」「可能性が示唆」と慎重表現を採用。本記事でも「両論併記が学術的に妥当」という立場を取ります。

比定議論の意義

別所温泉が『枕草子』日本三名湯の候補に挙げられること自体が、平安期からこの地が「ななくり」の音韻を持つ古湯として認知されていた証左です。たとえ榊原説が学術的に有力でも、別所温泉が「七久里の湯」の古称を平安期から保有していた事実は、信州最古を称する根拠の一つに数えられます。

「ななくりの湯」両論併記の学術的背景

『枕草子』の「ななくりの湯」比定議論は、温泉史研究の古典的論点。三重県榊原温泉(旧七栗村)は平安期から畿内貴族に湯治場として知られ、清少納言が枕草子を執筆した10世紀末〜11世紀初頭の地理的・文化的近接性が高い点が榊原説の根拠。一方、長野県別所温泉も「七久里の湯」の古称(日本武尊「七苦離の湯」伝承由来)を持ち、地方の湯であっても平安貴族層に知名度があった可能性を否定はできない。現代の温泉史研究では、榊原温泉説を主流としつつも別所温泉説を有力な対抗説として併記するのが慣例。本記事も両論併記の立場を取り、別所温泉公式の慎重表現「説もある」を尊重する。


北条義政と塩田北条氏 ── 鎌倉時代の別所

別所温泉が「信濃の鎌倉」と呼ばれる歴史的基盤を築いたのが、鎌倉時代後期、塩田北条氏3代(北条義政・国時・俊時)の約60年(1277-1333年)の支配です。中央政界から下向した北条一門が、別所温泉とその周辺の寺院群を再建・整備したことで、塩田平に鎌倉文化の集積が形成されました。

塩田北条氏3代の系譜と支配期間

氏名 在任 主な事績
初代 北条義政(よしまさ) 1277年〜 北条重時の五男(極楽寺流)。鎌倉幕府6代連署(在任1273-1277年)。建治3年(1277年)連署辞任後、信濃国塩田荘へ下向。塩田北条氏の祖となり、大湯を「北条湯」として整備、安楽寺・常楽寺を再建
2代 北条国時(くにとき) 義政の子。徳治2年(1307年)二番引付頭人、応長元年(1311年)一番引付頭人就任
3代 北条俊時(としとき) 〜1333年 国時の子・塩田北条氏最終当主。引付頭人就任。元弘3年(1333年)鎌倉幕府滅亡時に塩田北条氏も滅亡

「信濃の鎌倉」呼称の歴史的基盤

「焼失した別所の寺院は源頼朝、次いで塩田北条氏によって再建されることとなりました。そして、この塩田北条氏の下でこの地は多いに栄えました。別所を含む塩田平が『信州の鎌倉』と称されたのはこのためです」
── 別所温泉観光協会 別所温泉の歴史

塩田北条氏60年の支配期間は、鎌倉幕府最後の60年とほぼ重なり、鎌倉文化の最終形が地方に展開した稀有な例となりました。安楽寺八角三重塔の建立推定年代(1290年代)は、まさに塩田北条氏の支配下に重なります。

キャッチコピー「信濃の鎌倉」成立年について(注記)

「信濃の鎌倉」というキャッチコピー自体の成立年については、観光協会公式は「数十年前に考えられたキャッチフレーズ」とのみ記述し、具体的な年号は明示されていません。ネット上で散見される「1980年成立」などの説は本記事執筆時点で一次史料による裏取りができないため、本記事では「数十年前」「昭和後期に観光振興のため定着」レベルの慎重表現にとどめます。

別所温泉と「別所」地名の由来

地名「別所」は、北条氏が別院(別所)として使用したことに由来します(上田市公式)。塩田北条氏が別所温泉一帯を別院として整備した結果、それまでの「七久里の湯」「斯泉」などの古称に代わって「別所」が地名として定着しました。


安楽寺八角三重塔(国宝) ── 日本唯一の八角塔

別所温泉の文化的象徴であり、日本の建築史上唯一無二の存在が、安楽寺八角三重塔です。1952年(昭和27年)3月29日に国宝指定された日本に現存する唯一の八角塔で、年輪年代調査により1290年代の建立が推定される、本格的禅宗様の塔としても日本最古級の建築です。

文化財指定情報

項目 内容
文化財種別 国宝
重要文化財指定年月日 1898年(明治31年)12月28日
国宝指定年月日 1952年(昭和27年)3月29日
建立年代 鎌倉後期/1275-1332年の間
詳細年代 年輪年代調査(2004年・奈良文化財研究所)により正応2年(1289年)伐採の木材が初重蛇虹梁に使用 →1290年代建立と推定
建築様式 「八角三重塔婆、初重もこし付、こけら葺」=本格的禅宗様
所在地 長野県上田市大字別所
所有者 安楽寺
出典 文化遺産オンライン 安楽寺八角三重塔

建築学的価値(4つの希少性)

  1. 日本に現存する唯一の八角塔:現存日本の三重塔・五重塔の大多数は方形(四角形)平面。八角形平面は安楽寺のみ
  2. 全体が禅宗様の仏塔としても稀有:禅宗の伝来は鎌倉時代後期。塔の全体が禅宗様で造られた例は他に類を見ない
  3. 日本最古の禅宗様建築である可能性:元応2年(1320年)建築の功山寺仏殿を凌ぐ可能性が高い
  4. 「初重もこし付」:1階に裳階(もこし・庇)を付けた構造で、見た目は4層に見えるが構造上は三重塔

「現存唯一の八角形平面を持つ塔で、鎌倉時代後期の特徴を備えています」
「日本に現存する唯一の八角塔であるとともに、全体が禅宗様で造られた仏塔としても稀有の存在」
「元応2年(1320年)建築の功山寺仏殿を凌ぐ日本最古の禅宗様建築である可能性が高くなっています」
── Wikipedia 安楽寺 (上田市)

1952年指定の歴史的意義

  • 松本城(天守)と共に長野県内最初の国宝建造物指定
  • 当時の文化財保護法施行(1950年)後の早期指定で、戦後日本の文化財保護政策の出発点に立つ建造物

安楽寺の他の指定文化財

物件 文化財制度 年代
木造惟仙和尚倚像(しょうこくいせん) 国指定重要文化財 嘉暦4年(1329年)制作
木造恵仁和尚倚像(おうゆうえにん) 国指定重要文化財 嘉暦4年(1329年)制作

→ 安楽寺開山・惟仙禅師と二祖・恵仁禅師の倚像。両像とも嘉暦4年(1329年)制作で、伝燈道に安置されています。

文化財制度の厳密区別

物件 文化財制度
安楽寺八角三重塔 国宝(重文1898/国宝1952)
安楽寺 木造惟仙和尚倚像 国指定重要文化財(国宝ではない)
安楽寺 木造恵仁和尚倚像 国指定重要文化財(国宝ではない)
北向観音 石造多宝塔 国指定重要文化財(国宝ではない)

国宝(1件)と国指定重要文化財(3件以上)を必ず区別。すべて「文化財」と一括しないこと。

北向観音 石造多宝塔(重要文化財)

別所温泉中心の北向観音境内には、国指定重要文化財「石造多宝塔」(高さ2m85cm・安山岩製・北向観世音出現地)があります。本堂が北向きという日本でも稀な構造の北向観音は、天長2年(825年)に比叡山延暦寺座主・慈覚大師円仁が開創した古刹で、善光寺との「両参り」信仰(北向観音=現世利益/善光寺=来世利益)でも知られます。

安楽寺・常楽寺・北向観音「別所三楽寺」の全体像

別所温泉の寺院文化を象徴するのが「別所三楽寺」と総称される三寺院。安楽寺(国宝八角三重塔・重文倚像)・常楽寺(北向観音本坊・茅葺本堂)・北向観音(天長2年/825年慈覚大師円仁開創・重文石造多宝塔)が、徒歩圏で「別所三楽寺」を形成。塩田北条氏3代の支配下で再建・整備され、鎌倉文化の集積拠点となった。2020年には別所温泉を含む塩田平が「日本遺産『レイラインがつなぐ太陽と大地の聖地』」に認定。詳細は別所温泉観光協会 神社仏閣を参照。

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日本に現存する唯一の八角塔(安楽寺八角三重塔・国宝)・重要文化財の北向観音 石造多宝塔・別所三楽寺。鎌倉文化の集積を徒歩圏で巡れる別所温泉の宿で、信州最古の湯と鎌倉文化を一度に体験できます。

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共同浴場3湯(大師湯・大湯・石湯)案内

別所温泉の外湯文化を象徴するのが、温泉街中心部に集約された共同浴場3湯(大師湯・大湯・石湯)です。入浴料一律300円3湯ローテーション定休日いずれか必ず営業中という、外湯巡りに最適な設計です。

共同浴場3湯 一覧表

浴場 入浴料(大人) 営業時間 定休日 源泉 特徴
大師湯 300円 6:00〜21:00(最終8:30) 木曜 3号源泉(100%完全源泉かけ流し) 慈覚大師の湯」・もっとも泉質を体感しやすい
大湯 300円 6:30〜21:30(最終21:00) 水曜 4号源泉+大湯源泉(かけ流し+循環) 木曽義仲ゆかりの葵の湯」・唯一の露天風呂あり
石湯 300円 6:30〜21:30(最終21:00) 火曜 4号源泉(かけ流し+循環) 真田幸村公隠しの湯

出典:別所温泉財産区 共同浴場。3湯すべて住所は長野県上田市別所温泉1700-1(温泉街中心部に集約)。

共通ポイント

  • 入浴料一律 300円(小学生100円・未就学児無料)
  • 3湯ローテ定休(火・水・木)→ いずれか必ず営業中
  • 大師湯のみ完全源泉かけ流し(3号源泉100%)
  • 大湯のみ露天風呂あり
  • 全3湯が「別所温泉1700-1」住所に集約=徒歩圏で湯巡り完結
  • 大湯・石湯の女湯は有料ドライヤーあり(大師湯はドライヤーなし)

足湯(無料)

足湯 設置年 場所
大湯薬師の湯 2012年2月 大湯前
足湯ななくり 2004年7月 北向観音参道

あいそめの湯(参考・日帰り温泉施設)

別所温泉中心部のすぐ近くに、あいそめの湯(相染閣別所温泉あいそめの湯)(2008年再開業)という日帰り温泉施設もあります。上田市公式記載の市営的位置づけで、共同浴場3湯とは別系統。広い浴槽と休憩スペースが特徴です。


旅館組合13軒紹介

別所温泉旅館組合には13軒(2021年時点)が加盟しており、観光協会経由ではゲストハウス4軒を加えた計17軒が紹介されています。明治期は30軒超を数えた老舗温泉地が、現代も中規模の温泉街として機能している証です。

旅館組合加盟13軒+ゲストハウス(観光協会掲載順)

# 施設名 特徴
1 旅館 中松屋 享保時代創業の老舗・全館畳敷き・親子三世代向け
2 かしわや本店 北向観音となりの宿・別所温泉駅から無料送迎バス
3 上松屋 別所の伝統宿
4 玉屋旅館 大湯地区・歴史的旅館
5 七草の湯 「信州の奥座敷の宿」・独自温泉施設
6 南條旅館 大湯近く
7 旅館花屋 大正創業の老舗(建築の格式高い)
8 旅館つるや 旅館組合加盟
9 桂荘 旅館組合加盟
10 斎藤旅館 旅館組合加盟
11 旅館晴山 旅館組合加盟
12 民宿旅館チロル亭 民宿スタイル
13 山荘旅舘緑屋吉右衛門 山荘スタイル
アースワークスゲストハウス ゲストハウス
サンテラス別所温泉 観光協会掲載
smooth & living 新形態宿泊施設
hidamari 新形態宿泊施設

出典:別所温泉観光協会 宿泊施設のご案内Wikipedia 別所温泉

料金帯の目安

  • 平均的1泊2食付:12,000〜25,000円
  • 高級宿(中松屋・かしわや本店等):20,000〜40,000円
  • 民宿・ゲストハウス:5,000〜10,000円

※ 具体料金は時期・プランで変動するため、各旅館公式・OTAでの確認をご紹介します。

訴求軸

  1. 明治30軒超→現代13軒の歴史的縮減を経た中規模温泉地:寂れすぎず賑やかすぎない、ちょうど良い湯治場規模
  2. OTA主要3社(楽天・じゃらん・一休)すべて掲載:宿選びの選択肢が広い
  3. 共同浴場3湯と徒歩圏で組み合わせ可能:旅館の内湯+外湯巡りが効率的に成立

観光協会・連絡先

機関 電話 備考
別所温泉観光協会 0268-38-3510 別所温泉駅構内
別所温泉旅館組合 0268-38-3510 駅構内(観光協会と同所)
信州上田観光協会 0268-71-6074 別所温泉観光協会の上位組織
上田市観光シティプロモーション課 0268-23-5408 行政窓口
塩田北条氏3代60年の支配詳細(クリックで展開)

塩田北条氏は鎌倉幕府執権・北条義時の三男 北条重時を祖とする極楽寺流の支族。初代 北条義政は重時の五男で、文永10年(1273年)に鎌倉幕府6代連署に就任するも、建治3年(1277年)に連署を辞任して信濃国塩田荘へ下向。これが塩田北条氏の出発点となる。義政は当地で大湯を「北条湯」として整備し、源頼朝期に焼失した別所の寺院群(安楽寺・常楽寺・北向観音)を再建。2代 北条国時(義政の子)は徳治2年(1307年)に二番引付頭人、応長元年(1311年)に一番引付頭人に就任し、幕府中枢にも参画した。3代 北条俊時(国時の子)も引付頭人を務めたが、元弘3年(1333年)の鎌倉幕府滅亡に伴い、塩田北条氏も俊時の代で断絶した。約60年(1277-1333年)の支配期間は、鎌倉幕府最後の60年とほぼ重なり、安楽寺八角三重塔の建立推定年代(1290年代)はまさにこの支配期に重なる。

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享保時代創業の中松屋・北向観音となりのかしわや本店・大正創業の旅館花屋など、明治期からの老舗が現代まで継承する別所温泉。江戸番付「東-前頭4段目」の格式と、外湯文化を一度に楽しめます。

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よくある質問(FAQ・10問)

# Q A
1 別所温泉に宿は何軒あるか? 別所温泉旅館組合 加盟13軒(2021年時点)。観光協会経由でゲストハウス含め計17軒。明治期は30軒超だった老舗温泉地。
2 「七久里の湯」は別所温泉のことか? 両論あり。日本武尊「七苦離の湯」伝承を持つ別所温泉説と、旧七栗村の三重県榊原温泉説(学術的に有力)が併存。観光協会も「説もある」と慎重表現。本記事も両論併記。
3 諸国温泉功能鑑での別所温泉の段位は? 東-前頭4段目「信州別所の湯」(自社既存記事p169)。同番付内の信州は諏訪(小結)・渋(前頭2段目)・別所/浅間(前頭4段目)の4湯ランクイン。
4 共同浴場3湯はどう違う? 大師湯=3号源泉100%完全源泉かけ流し/大湯=唯一の露天風呂あり・木曽義仲ゆかり/石湯=真田幸村公隠しの湯。いずれも入浴料300円で、定休日が火/水/木に分散しているためいずれか必ず営業中
5 安楽寺八角三重塔は本当に国宝? 本当に国宝(1952年3月29日指定)。日本に現存する唯一の八角塔で、年輪年代調査により1290年代の建立と推定。松本城(天守)と並ぶ長野県内最初の国宝建造物。
6 「信濃の鎌倉」とは? 鎌倉時代後期、塩田北条氏3代(北条義政・国時・俊時)が約60年(1277-1333年)支配し、別所周辺の寺院群を再建・整備したことに由来。観光協会公式は呼称成立を「数十年前」と慎重表現。
7 別所温泉の泉質は? アルカリ性単純硫黄温泉(低張性アルカリ性高温泉)・pH 8.92・源泉温度50.6℃。アルカリ性により「美人の湯」と呼ばれる肌触りなめらかな湯。
8 北向観音はなぜ北向き? 本堂が北向きは日本でほとんど例がない構造。善光寺との「両参り」信仰(北向観音=現世利益/善光寺=来世利益)で結ばれる。天長2年(825年)慈覚大師円仁開創・本尊千手観音菩薩。境内に国指定重要文化財「石造多宝塔」あり。
9 別所温泉駅へのアクセスは? 東京駅から約2時間(北陸新幹線あさまで上田駅まで約90分+上田電鉄別所線で別所温泉駅まで約30分)。車は上信越自動車道「上田菅平IC」から約30分(約17km)。
10 無料シャトル「くるっとバス」は誰でも乗れる? 土日・休前日+10月・11月の14:00〜18:00運行。電車の到着に合わせて別所温泉駅と温泉街中心部・各旅館を巡回。誰でも無料で乗車可能。

まとめ

別所温泉は、江戸番付『諸国温泉功能鑑』東-前頭4段目「信州別所の湯」に登載された信州最古と称される温泉地で、景行天皇期の日本武尊伝承・『日本書紀』束間温湯記述・清少納言『枕草子』「七久里の湯」候補の三層歴史を持ち、塩田北条氏3代60年の鎌倉文化集積を「信濃の鎌倉」として今に伝える稀有な温泉地です。

  • 江戸番付『諸国温泉功能鑑』東-前頭4段目「信州別所の湯」(自社p169・諏訪/渋に次ぐ信州第3位)
  • 景行天皇期 日本武尊「七苦離の湯」開湯伝承(約1400年・観光協会公式)
  • 清少納言『枕草子』「ななくりの湯」比定候補(榊原温泉説と両論併記)
  • 塩田北条氏3代の60年支配(1277-1333年)=「信濃の鎌倉」歴史基盤
  • 安楽寺八角三重塔(国宝・1952年指定)=日本に現存する唯一の八角塔・1290年代建立
  • アルカリ性単純硫黄温泉 pH 8.92・50.6℃(4号源泉)・「美人の湯」
  • 共同浴場3湯(大師湯・大湯・石湯)一律300円+足湯2箇所=外湯文化が現代まで存続
  • 塩田平 日本遺産「レイラインがつなぐ太陽と大地の聖地」(2020年認定)

信州最古×信濃の鎌倉×国宝八角塔」の三位一体で、別所温泉の本来の魅力を体験できる温泉地です。東京駅から約2時間という首都圏アクセスで、国宝建築・重要文化財・アルカリ性硫黄泉・外湯文化をすべて徒歩圏で楽しめるのは、全国的にも稀有な構成。

旅館組合13軒の老舗・新形態宿のなかから自分のスタイルに合った宿を選び、共同浴場3湯ローテで外湯を巡り、別所三楽寺(安楽寺・常楽寺・北向観音)の鎌倉文化を歩いてめぐる。1泊2日で「信州最古の湯」と「信濃の鎌倉」の両方を体感できる、信州随一の歴史温泉地として、ぜひ一度訪れてみてください。

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江戸番付「東-前頭4段目」・信州最古と称される七久里の湯・国宝安楽寺八角三重塔・共同浴場3湯一律300円の外湯文化。「信濃の鎌倉」の歴史と pH 8.92 の美人の湯を、ぜひ体感してください。

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参考資料・出典

一次史料・公式(最優先)

  1. 別所温泉観光協会 公式
  2. 別所温泉観光協会 別所温泉の歴史
  3. 別所温泉観光協会 泉質と効能
  4. 別所温泉観光協会 神社仏閣
  5. 別所温泉観光協会 宿泊施設のご案内
  6. 別所温泉旅館組合 公式
  7. 別所温泉旅館組合 知る
  8. 別所温泉旅館組合 アクセス
  9. 別所温泉財産区 共同浴場
  10. 別所温泉財産区 温泉分析書(4号源泉)
  11. 別所温泉財産区 アクセス
  12. 上田市 別所温泉について
  13. 上田市 別所温泉観光協会・旅館組合
  14. 文化遺産オンライン 安楽寺八角三重塔
  15. 文化庁 日本遺産ポータル 安楽寺八角三重塔
  16. 上田市 安楽寺八角三重塔
  17. 曹洞宗 安楽寺 国宝八角三重塔
  18. 上田電鉄 別所温泉駅
  19. 信州上田観光協会 塩田平モデルコース
  20. 信州上田観光協会 会員一覧

二次情報

  1. Wikipedia 別所温泉
  2. Wikipedia 安楽寺 (上田市)
  3. Wikipedia 北条義政
  4. Wikipedia 塩田流北条氏
  5. Wikipedia 北条国時
  6. 塩田まちづくり協議会 塩田平を支えた人々
  7. にっぽんの温泉観光事典 別所温泉
  8. 宿坊研究会 北向観音
  9. 男の隠れ家デジタル 平安時代の「ななくりの湯」
  10. ホームメイト 平安時代の「ななくりの湯」
  11. 日本温泉協会 温泉分析書の見方
  12. 楽天トラベル 別所温泉
  13. じゃらん 別所温泉

執筆:がや

温泉番付に登載された全国の名湯を、一次史料と公式情報を突き合わせて紹介する温泉ライター。江戸期『諸国温泉功能鑑』に登載された名湯を中心に、開湯伝説・泉質・宿泊事情を実地と公式情報で検証して執筆中(別所温泉は江戸番付東-前頭4段目「信州別所の湯」として登載された別所温泉として、別所温泉観光協会公式・別所温泉旅館組合公式・別所温泉財産区公式・上田市公式・文化遺産オンライン・国会図書館デジタル等の一次史料を多角的に交差検証)。本記事はマザー記事「温泉番付(江戸時代)を今の温泉名にして地図に表記!」から派生した長野県の温泉地紹介記事で、信州最古と称される七久里の湯としてまとめました。

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