新潟・出湯温泉ガイド|江戸番付『越後出湯の泉』西-前頭4段目×大同4年809年弘法大師開湯・新潟県最古1,200年の古湯

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新潟県阿賀野市出湯。霊峰五頭山(ごずさん・標高912m)の西麓・標高約100mの丘陵に、🔥新潟県内最古とされる開湯1,200年超の古湯出湯温泉(でゆおんせん)があります。

江戸時代の温泉番付『諸国温泉功能鑑』では🔥東-前頭4段目「越後出湯の泉」として登載され、大同4年(809年)に弘法大師空海が五頭山を開山に訪れた際、錫杖を地面についたら温泉が湧き出たという開湯伝承を持つ温泉地です。

特異なのは、曹洞宗の古刹「華報寺(けほうじ)」の境内に源泉が湧き、寺院がそのまま共同浴場「華報寺の湯」(旧称:漲泉窟/ちょうせんくつ)を管理するという日本でも稀有な「寺院一体型」の地形構造。明治期には住民・宿屋5軒・華報寺の七者で株式会社「漲泉窟」を設立して共同浴場を法人運営した記録もあり、寺院経済と湯治場経済が融合した独特の温泉地です。

宿数は現役旅館3軒(清廣館・大石屋旅館・珍生館)に縮減していますが、お湯の質と歴史的格式は健在。出湯・今板・村杉の3湯で構成される「五頭温泉郷」全体で個性溢れる10宿を持ち、3湯すべてがラジウム温泉系統で統一されている全国でも珍しい温泉郷です。さらに🔥2026年4月15日、華報寺共同浴場が「華報寺の湯」としてリニューアルオープン(大人600円・8:00〜18:00)。

がやが一次史料と公式情報を読み解きながら、新潟県温泉番付登載5湯のなかで「出湯」に特化して、「弘法大師×華報寺×五頭温泉郷」の三位一体で本来の魅力を整理します。番付の段位、空海開湯伝承、寺院と温泉の一体構造、3湯比較、ラジウム温泉の科学的位置づけまで、判断に必要な数字とリストで整理してお届けします。

執筆:がや

温泉番付に登載された全国の名湯を、一次史料と公式情報を突き合わせて紹介する温泉ライター。江戸期『諸国温泉功能鑑』に登載された名湯を中心に、開湯伝説・泉質・宿泊事情を実地と公式情報で検証して執筆中(出湯温泉は新潟県最古とされる弘法大師ゆかりの古湯として、清廣館公式・五頭温泉郷旅館協同組合・にいがた観光ナビ・日本秘湯を守る会・文化遺産オンライン等の一次史料を多角的に交差検証)。本記事はマザー記事「温泉番付(江戸時代)を今の温泉名にして地図に表記!」から派生した新潟県の温泉地紹介記事で、江戸番付東-前頭4段目「越後出湯の泉」の比定地としてまとめました。


🔍 この記事で分かること(読者ベネフィット一覧)

あなたの目的 読みどころ 結論の要点
行く価値があるか即判定したい 基本情報 新潟県最古1,200年・現役旅館3軒・五頭温泉郷の中核
最速で行きたい アクセス・施設情報 新潟駅から約1.5時間・水原駅から市営バス約25分
1泊2日の旅程を組みたい モデル旅程 五頭温泉郷一体・出湯+村杉+今板で湯巡り
いつ行くべきか 四季の楽しみ方 4-5月新緑・夏避暑・10-11月紅葉・冬雪見
地元を応援したい ふるさと納税 楽天ふるさと納税で阿賀野市の温泉宿泊券・米・果物
お湯の質を理解したい 泉質と効能 単純弱放射能冷鉱泉(ラジウム温泉)18.1℃・加温利用
江戸番付の位置 江戸期温泉番付 東-前頭4段目「越後出湯の泉」(マザーp169+清廣館で2源クロス)
開湯伝承 大同4年弘法大師開湯伝承 809年空海が錫杖をつき湯が湧いた伝説・新潟県最古の根拠
寺院と温泉の関係 華報寺と弘法大師ゆかりの湯 曹洞宗華報寺の境内に源泉・2026年4月15日リニューアル600円
周辺温泉地 五頭温泉郷三湯の比較 出湯・今板・村杉の3湯すべてラジウム系・10宿合計
老舗旅館に泊まりたい 旅館組合 清廣館(昭和3年木造3階建・日本秘湯を守る会)/大石屋/珍生館
山岳信仰の背景 五頭山岳信仰と温泉文化 五頭山912m・修験道の里宮・寺院経済との融合
細かい疑問 よくある質問 10問即答(飲泉・冷鉱泉加温・市営バス便数等)

結論を最短で知りたい方は、本ガイドの最後のまとめから逆引きでも構いません。


出湯温泉(新潟県阿賀野市)完全ガイド・江戸番付『越後出湯の泉』東-前頭4段目・大同4年(809年)弘法大師空海開湯・新潟県最古の古湯
新潟県阿賀野市・五頭山西麓に湧く新潟県最古とされる1,200年の古湯。江戸番付『越後出湯の泉』東-前頭4段目に登載された弘法大師空海ゆかりの温泉。曹洞宗華報寺の境内に源泉が湧き、寺院が共同浴場を管理する日本でも稀有な「寺院一体型」温泉地

新潟県最古・1,200年の古湯 ── 出湯温泉の基本情報

出湯温泉は、新潟県阿賀野市出湯・霊峰五頭山(ごずさん)の西麓・標高約100mに位置する、新潟県内最古とされる開湯1,200年超の古湯です。江戸番付『諸国温泉功能鑑』東-前頭4段目「越後出湯の泉」として登載され、大同4年(809年)に弘法大師空海が錫杖をついたところ温泉が湧き出たという開湯伝承を持ち、曹洞宗の古刹「華報寺」の境内に源泉が湧くという、日本全国でも稀有な「寺院一体型」温泉地として知られます。

現代の出湯温泉は、現役旅館3軒(清廣館・大石屋旅館・珍生館)に共同浴場2軒(華報寺の湯/出湯温泉共同浴場「新湯」)が機能する小規模温泉地ですが、隣接する今板温泉・村杉温泉と合わせた「五頭温泉郷」全体で個性溢れる10宿を持ち、3湯すべてがラジウム温泉系統で統一された全国でも珍しい温泉郷の中核を担います。

④温泉街の規模感:商店街・歓楽街・湯巡り回廊と呼べるものは無く、清廣館・大石屋・珍生館の3軒の旅館と華報寺共同浴場「華報寺の湯」が華報寺境内に集まる集落型温泉地です。徒歩で全施設を回遊でき、寺院と旅館が並ぶ門前町の静謐な趣を備えています。

以下、訪問判断のための4要素を整理します。

訪問判断のための4要素

観点 数値・状況 コメント
① 旅館組合加盟数 出湯温泉単独の旅館組合は存在せず、五頭温泉郷旅館協同組合(〒959-1928 阿賀野市村杉3946-163/TEL 0250-61-3003)の構成温泉地 出湯温泉の現役旅館は清廣館・大石屋旅館・珍生館の3軒+共同浴場2軒(華報寺の湯/新湯)。五頭温泉郷全体で10宿
② 地理 新潟県阿賀野市出湯・標高約100m・霊峰五頭山(912m)西麓 新潟駅から東北東約30km・磐越自動車道「安田IC」から車約15分の交通至便な立地
③ 宿の多様性 宿泊3軒+共同浴場2軒+足湯(弘法の足湯・無料) 1泊2食7,150円(珍生館湯治プラン)〜17,750円(清廣館上位室)まで幅広い予算帯
④ 温泉街の規模感 温泉街は華報寺を中心とした集落型・商店街は小規模 寺院(華報寺)と旅館が並ぶ門前町の趣・湯巡り回廊なし・徒歩で全施設回遊可能

規模感 ── 数字で見る出湯温泉

指標 数値 出典
江戸番付登載位置 東-前頭4段目「越後出湯の泉」 マザー記事p169清廣館「出湯温泉物語」の2源クロス
標高 約100m 五頭山西麓・Wikipedia「出湯温泉」
主泉質 単純弱放射能冷鉱泉(ラジウム温泉)/アルカリ性単純温泉 五頭温泉郷公式/Wikipedia/清廣館
源泉温度 18.1℃(冷鉱泉・加温利用) Wikipedia
pH 6.6(中性) Wikipedia
湧出量 自噴31L/分・動力474L/分 Wikipedia
開湯(伝承) 大同4年(809年)弘法大師空海 Wikipedia/清廣館/VELTRA/nippon.com(4源クロス)
華報寺共同浴場竣工 明治14年(1881年)木造洋風建築 複数公式
華報寺の湯リニューアル 2026年4月15日(大人600円・8:00〜18:00) にいがた観光ナビ
出湯温泉共同浴場「新湯」リニューアル 平成20年(2008年)2月 五頭温泉郷公式
現役旅館数 3軒(清廣館・大石屋旅館・珍生館) 各旅館公式
五頭温泉郷全体宿数 10宿(出湯・今板・村杉合計) 五頭温泉郷旅館協同組合公式
越後国の番付登載数 5湯(出湯・松之山・田上・関・塩沢) マザー記事p169+清廣館

🎯 数字で見るポイント:江戸番付東-前頭4段目「越後出湯の泉」という格式と、新潟県最古1,200年・弘法大師開湯伝承・寺院一体型構造という独自性が、出湯温泉の最大の魅力。源泉温度18.1℃の冷鉱泉は加温利用が前提だが、ラジウム温泉ならではの効能と歴史的格式は健在。

引用ボックス(江戸期番付)

東方|前頭四段目|越後出湯の泉
── 『諸国温泉功能鑑』(文化14年/1817年頃成立・墨屋小兵衛版/嘉永4年/1851年再版ほか)

諸国温泉番付には、出湯温泉は「出湯の泉」として載っています。(新潟県は5か所です。)
── 清廣館「出湯温泉物語」

⚠ 「西-前頭4段目」表記について

一部資料で「西-前頭4段目」とする表記も見られますが、本記事執筆時点(2026年5月)で確認した自社マザー記事p169および清廣館公式の記述はいずれも「東方 前頭4段目」です。番付の方位区分は地理的に「東日本=東方」「西日本=西方」が原則で、越後(新潟県)は東方に位置することからも、「東-前頭4段目」が史料・地理ともに整合する表記として本記事では採用しています。


アクセス・施設情報

新潟駅から公共交通で約1時間30分、磐越自動車道「安田IC」から車で約15分。最寄駅はJR羽越本線「水原駅」(阿賀野市役所最寄)から市営バスまたはタクシーで20〜25分の至便立地です。

項目 内容
住所 新潟県阿賀野市出湯(〒959-1926)/華報寺:794/新湯:810-1/清廣館:802/大石屋:760/珍生館:760-7
電話 清廣館 0250-62-3833/大石屋 0250-62-3155/珍生館 0250-62-3726/五頭温泉郷旅館協同組合 0250-61-3003
最寄駅 JR羽越本線「水原駅」(阿賀野市役所最寄)からタクシー約15分・市営バス約25分
バス 新潟駅→新潟交通バス「水原・保田」行き約55分→水原駅→阿賀野市営循環バス「出湯温泉」下車(1日7本)
駐車場 共同の無料駐車場あり/各旅館で個別駐車場あり
標高 約100m

🚉 4ハブ・マルチハブアクセス経路図

出湯温泉 アクセス経路図(東京駅・新潟駅・新潟空港・燕三条駅の4ハブ)出湯温泉 アクセス経路図(東京駅・新潟駅・新潟空港・燕三条駅の4ハブ)東京駅新潟駅新潟空港燕三条駅🚄 上越新幹線とき約1時間40分🚌 新潟交通バス約55分🚌 リムジンバス約25分🚄 上越新幹線+在来線約2時間10分🚌 市営バス約25分🚶 徒歩約3分合計:東京駅から約3〜3.5時間(新幹線+在来線+バス)/新潟駅から約1時間30分(新潟交通バス+市営バス)新潟空港から約1時間50分(リムジンバス→新潟駅→以下同上)/燕三条駅から約2時間10分/車:磐越道「安田IC」から約15分送迎タクシー(新潟駅→出湯温泉)約30分・約2,600円(事前手配制・門屋山荘公式記載)

図:東京駅・新潟駅・新潟空港の3ハブから新潟駅または水原駅を中継し、阿賀野市営バスまたはタクシーで出湯温泉へ。磐越自動車道「安田IC」から車で約15分の自動車アクセスも便利。

🚖 4ハブ別 所要時間・料金比較表

ハブ 推奨ルート 所要時間 料金(片道・大人)
水原駅 阿賀野市営循環バス「出湯温泉」下車 約25分 約 200円
新潟駅 新潟交通バス(水原・保田行き)→市営バス 約1時間30分 約 1,200〜1,500円
東京駅 上越新幹線とき+新潟駅乗換+バス 約3〜3.5時間 約 11,000〜12,000円
新潟空港 リムジンバス→新潟駅→以下同上 約1時間50分 約 1,600〜1,900円

重要注記:阿賀野市営循環バスは1日7本のみ運行・お盆および年末年始運休阿賀野市営バス公式)。便数が少ないため、事前に最新の時刻表を必ず確認してください。新潟駅から宿への送迎タクシー約2,600円の事前手配も選択肢です(門屋山荘公式)。

用途別チェックリスト

  • 最速・最安 → 水原駅から阿賀野市営循環バス(25分・約200円)
  • 新潟駅から直行 → 新潟交通バス「水原・保田」行きで水原乗換(約1時間30分)
  • 東京方面から → 上越新幹線ときで新潟駅まで約1時間40分→以下同上
  • 車利用 → 磐越自動車道「安田IC」から国道290号経由 約15分(共同無料駐車場あり)
  • 送迎タクシー → 新潟駅から約30分・約2,600円(事前手配制)

❄ 冬期積雪・凍結注意点

新潟県内陸部の山麓立地のため、12月〜2月は積雪・路面凍結が頻発します。県道509号(出湯温泉アクセス路)は除雪されますが、自家用車は必ず冬タイヤ装着・チェーン携行を。市営バスは通常運行されますが、悪天候時は遅延・運休の可能性あり。各旅館にも事前確認をご紹介します。

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アクセスが確認できたら、宿の空室・料金もチェック。江戸番付「東-前頭4段目」・新潟県最古1,200年の弘法大師ゆかりの古湯です。

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1泊2日モデル旅程(五頭温泉郷一体=出湯+今板+村杉)

出湯温泉単独でも華報寺・共同浴場2軒・弘法の足湯を巡る半日コースは可能ですが、隣接する今板温泉・村杉温泉とあわせて「五頭温泉郷一体」で湯巡りする1泊2日コースが、3湯すべてラジウム温泉系統という統一感を体感できる最良の旅程です。

モデル旅程:1泊2日 ── 五頭温泉郷三湯のラジウム湯巡り

時刻 行動 場所 滞在時間
1日目 11:00 水原駅着(新潟駅から羽越本線)/市営バスで出湯温泉へ 30分
11:30 出湯温泉着・荷物を宿(清廣館等)に預ける 旅館 15分
11:45 華報寺参拝(弘法大師ゆかりの曹洞宗古刹) 出湯 30分
12:15 華報寺の湯(旧漲泉窟)入浴(600円・8:00〜18:00) 出湯 60分
13:30 出湯温泉街ランチ/弘法の足湯(無料)でひと休み 出湯 60分
14:45 車・タクシーで今板温泉へ移動(約5分) 15分
15:00 今板温泉「湯本舘」見学・日帰り入浴 今板 60分
16:15 車・タクシーで村杉温泉へ移動(約5分) 15分
16:30 村杉温泉「薬師の足湯」「村杉ラジウム温泉露天風呂」散策 村杉 60分
17:30 出湯温泉の宿に戻る/チェックイン 旅館 30分
18:30 夕食(地元食材の郷土料理・新潟米と日本酒) 旅館 90分
21:00 内湯・自家源泉でゆっくり/飲泉(可能な宿) 旅館 60分
22:00 就寝
2日目 7:00 朝湯(自家源泉・ラジウム温泉) 60分
8:00 朝食 旅館 60分
9:30 チェックアウト → 出湯温泉共同浴場「新湯」で締めの一湯(250円) 出湯 60分
11:00 市営バスで水原駅 → 新潟駅 90分
13:00 新潟駅着・帰路

周辺観光詳細(五頭温泉郷・五頭山周辺)

スポット 見学料 所要 備考
華報寺 無料 30分 曹洞宗・弘法大師ゆかり・出湯温泉源泉が境内に湧く
華報寺の湯(共同浴場) 大人600円・小人300円 60分 2026年4月15日リニューアル・8:00〜18:00
出湯温泉共同浴場「新湯」 大人250円・子供150円 30分 平成20年リニューアル・6:00〜20:00
弘法の足湯 無料 15分 出湯温泉街の無料足湯
五頭山登山口 無料 半日 標高912m・山岳信仰の霊山
五頭山麓いこいの森 無料(施設利用は有料) 半日 キャンプ場・自然体験
今板温泉「湯本舘」 日帰り入浴可(料金は要確認) 60分 五頭温泉郷の中間湯
村杉温泉「薬師の足湯」 無料 15分 村杉温泉街中央・日本四大ラジウム温泉とされる
村杉ラジウム温泉露天風呂「薬師の湯」 大人250円程度 60分 村杉温泉の共同浴場

「文化財制度」と「信仰文化財」の区別:弘法大師開湯伝承は史実性ではなく信仰文化財として位置づけられるべきもの。本記事では文化財保護法に基づく公的指定(清廣館本館=国登録有形文化財)と、信仰・伝承層を明確に分けて記述しています。

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出湯・今板・村杉の3湯すべてラジウム温泉系統という統一感を、五頭温泉郷10宿のなかからお気に入りの1軒で。出湯温泉なら清廣館・大石屋旅館・珍生館の3軒から選べます。

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四季の楽しみ方

標高約100m・五頭山西麓に位置する出湯温泉は、新潟県内陸部らしい明確な四季の変化が楽しめます。冬は積雪あり、春は山菜と桜、夏は標高100mでも比較的涼しく、秋は紅葉の名所として知られます。

季節 見どころ 一言
春(4-5月) 五頭山の新緑・山菜の旬・華報寺の桜 雪解けからの新緑が美しい・5月の連休が混雑ピーク
夏(6-8月) 標高100mで比較的涼しい・五頭山登山・川遊び 新潟市街より2〜3℃涼しい・避暑地として人気
秋(9-11月) 五頭山の紅葉(10月中旬〜11月上旬)・きのこの旬・新米 紅葉ピーク時は早めの予約推奨
冬(12-2月) 雪見露天(自家源泉加温)・降雪時の幻想的な華報寺 冬タイヤ必須・市営バスは通常運行

五頭山岳信仰と五頭山開山1200年

五頭山は古来より山岳信仰の霊山として知られ、弘法大師空海の開山伝承(大同4年/809年)は2009年に開山1,200年を迎えました。秋の登山シーズン(9-10月)には五頭山登山と湯治をセットにする伝統的な訪問スタイルが現代も受け継がれており、「五頭山登山+出湯温泉泊」は地元定番の観光コースです。

阿賀野市の特産品・食文化

  • 新潟米:阿賀野市はコシヒカリ栽培の主要産地。新米時期(9-11月)の旅館食事は特別感あり
  • 日本酒:阿賀野市内に複数の酒蔵あり(金鵄盃酒造ほか)
  • 山菜・きのこ:五頭山麓の山菜・きのこは春・秋の郷土料理の主役
  • 瓢湖の白鳥:阿賀野市瓢湖は国の天然記念物(1954年指定/文化遺産オンラインで、冬季(11月〜3月)に数千羽の白鳥が飛来。出湯温泉から車で約20分

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新潟県阿賀野市は、楽天ふるさと納税・さとふる等で出湯温泉の宿泊券・阿賀野市産コシヒカリ・地元の果物・日本酒・瓢湖関連返礼品を提供しています。新潟県最古とされる1,200年の古湯と弘法大師空海ゆかりの華報寺、五頭山岳信仰、瓢湖の白鳥といった阿賀野市の文化と自然を、ふるさと納税で応援できます。返礼品の内容・金額は時期により変動するため、最新情報は楽天ふるさと納税の阿賀野市ページでご確認ください。

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泉質と効能 ── 単純弱放射能冷鉱泉 18.1℃

出湯温泉の泉質は「単純弱放射能冷鉱泉(ラジウム温泉)」を基本に、施設・源泉により「アルカリ性単純温泉」「単純弱放射能温泉」とも表記される、ラジウム系統の温泉です。源泉温度は18.1℃の冷鉱泉(清廣館自家源泉は33℃と例外)で、加温利用が前提となります。

地区基本データ(公式・複数源クロス)

項目 数値 出典
泉質 単純弱放射能冷鉱泉(ラジウム温泉)/アルカリ性単純温泉 Wikipedia「出湯温泉」五頭温泉郷公式清廣館公式(3源クロス)
源泉温度 18.1℃(冷鉱泉・加温利用)/清廣館自家源泉のみ 33℃ Wikipedia/清廣館公式
pH 6.6(中性) Wikipedia
湧出量 自噴 31L/分・動力 474L/分 Wikipedia
適応症(一般) 疲労回復・健康増進・皮膚疾患の改善 厚生労働省告示・温泉法に基づく
適応症(華報寺の湯) アトピー皮膚炎・疲労回復など にいがた観光ナビ

施設別 泉質・温度・処理一覧

施設 源泉 泉温 泉質表記 加温
清廣館(自家源泉) 自家源泉 33℃ 単純弱放射能温泉
大石屋旅館(自家源泉) 天然ラジウム温泉(自家源泉) 天然ラジウム温泉
珍生館(自家源泉) 天然ラジウム温泉(自家源泉・かけ流し) 天然ラジウム温泉
華報寺の湯(共同浴場) 出湯温泉源泉 約38℃(浴槽温度) アルカリ性単純温泉
出湯温泉共同浴場「新湯」 出湯温泉源泉 単純温泉

ラジウム温泉(放射能泉)の科学的位置づけ

放射能泉は温泉法上「ラドン含有量が定められた基準値以上」のものを指します。微量のラドン(半減期3.8日)を含み、ホルミシス効果(低線量放射線の生体刺激効果)が議論されていますが、科学的合意はまだ途上です。

  • 単純放射能泉単純放射能冷鉱泉の違いは温度(25℃境)のみ
  • 出湯温泉本源泉18.1℃は冷鉱泉分類のため「単純弱放射能冷鉱泉」
  • 清廣館の33℃自家源泉は別系統の源泉で、温度が25℃以上のため「単純弱放射能温泉」

適応症(厚生労働省告示の療養泉適応症)

  • 泉質別適応症(単純弱放射能温泉):高尿酸血症(痛風)、関節リウマチ、強直性脊椎炎、変形性関節症、慢性消化器病、胆石症、糖尿病、痛風、慢性皮膚病
  • 一般適応症:筋肉・関節の慢性的な痛みやこわばり、自律神経不安定症、ストレスによる諸症状、病後回復期、疲労回復、健康増進

薬機法配慮:出湯温泉の旅館では古来「アトピー性皮膚炎に効く湯」として知られ、にいがた観光ナビでも「アトピー皮膚炎、疲労回復など」が華報寺の湯の効能として記載されています。ただし薬機法上「効く」と断定はできないため、本記事では「適応症として疲労回復・健康増進・皮膚疾患の改善が一般に挙げられる」「個人差あり」と中立的に表現しています。

五頭温泉郷3湯の泉質比較(3湯すべてラジウム系統)

温泉地 泉質 補足
出湯温泉 単純弱放射能冷鉱泉(ラジウム温泉) 18.1℃/pH 6.6・新潟県最古1,200年
今板温泉 単純弱放射能冷鉱泉(ラジウム温泉) 弘法大師伝承との関連性
村杉温泉 単純放射能温泉(ラジウム泉) 開湯約700年・日本四大ラジウム温泉の一つとされる

3湯すべてラジウム系統で統一されている全国でも珍しい温泉郷。五頭山西麓の地質的特性(ラドン含有地層)に由来します。

📢 出湯温泉のラジウム温泉を体験できる宿(CTA③)

単純弱放射能冷鉱泉のラジウム湯を、清廣館(自家源泉33℃)・大石屋旅館(天然ラジウム温泉)・珍生館(かけ流し自家源泉)の3軒から選んで。新潟県最古の古湯を1,200年の歴史とともに体感してください。

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江戸期温泉番付『諸国温泉功能鑑』── 東-前頭4段目「越後出湯の泉」

出湯温泉は、江戸時代の温泉番付の代表格『諸国温泉功能鑑』に東-前頭4段目「越後出湯の泉」として登載されました。新潟県(越後国)からは合計5湯がランクインし、出湯温泉はそのうちの一つです。

番付の概要

『諸国温泉功能鑑』は江戸時代の温泉番付の代表格で、文化14年(1817年)頃に成立(墨屋小兵衛版)したとされます。江戸期に複数版が刊行され、嘉永4年(1851年)にも再版が確認されています(早稲田大学風陵文庫蔵)。

東方越後国の番付登載5湯

番付名 現在の温泉地 所在地
越後出湯の泉 出湯温泉(本記事) 阿賀野市
越後松の山の湯 松之山温泉 十日町市
越後田上の湯 湯田上温泉 南蒲原郡田上町
越後関の山の湯 関温泉 妙高市
越後塩沢の湯 塩沢温泉(推定:魚沼地域)

→ 越後5湯のうち、出湯(弘法大師伝承)・関(弘法大師伝承)・松之山(薬師如来伝承)と仏教・神仏習合系の開湯伝承を持つ温泉が多いのが特徴です。江戸期の湯治文化における越後国は、東北・北陸とともに「奥羽湯治圏」の一翼を担っていました。

番付4段目の意味

前頭4段目は番付内で「中堅人気」のクラスにあたります。関脇・小結・大関のような最上位ではないものの、5段目以下に比べると全国認知度は高く、江戸期の温泉ガイドにおいて出湯温泉が「越後の代表的な湯治場の一つ」として広く知られていたことの証左です。

「越後の温泉郷」と『諸国温泉功能鑑』

諸国温泉番付には、出湯温泉は「出湯の泉」として載っています。(新潟県は5か所です。)
── 清廣館「出湯温泉物語」

清廣館自身が公式サイトで番付登載に言及していることからも、出湯温泉自身が江戸番付登載を歴史的アイデンティティの一つとして認識していることが分かります。

『諸国温泉功能鑑』の版本と所蔵機関

諸国温泉功能鑑の主な所蔵機関:

江戸期の温泉番付は複数版が刊行され、版・年代により若干の登載温泉地の異同が見られる。本記事ではマザー記事p169および清廣館公式記述で確認できる「東方・前頭4段目」を採用している。


大同4年(809年)弘法大師空海開湯伝承

出湯温泉の最大の歴史的アイデンティティが、大同4年(809年)に弘法大師空海が五頭山開山に訪れた際、錫杖を地面についたところ温泉が湧き出たという開湯伝承です。この伝承は「新潟県最古の温泉」の根拠とされ、現代も出湯温泉を語るうえで欠かせない物語として継承されています。

一次・準一次情報源の記述

大同4年(809)弘法大師空海 来村。五頭山 開山。
弘法大師空海が錫杖をついて湧出させたという開湯伝説が残る
── Wikipedia「出湯温泉」

大同四年(809年)、この地を訪れた弘法大師(空海)が、錫杖を地面についたら、温泉が湧き出てきたそうな。
── 清廣館「出湯温泉物語」

弘法大師空海によって開山された華報寺を中心に温泉街が形成していて、新潟県内で最も古い歴史を持つ温泉でもあります。
弘法大師空海が五頭山を開山に訪れた際にこの地で錫杖を突いたところ温泉が湧出されたという伝説
── VELTRA「弘法大師空海ゆかりの温泉地6選」

Wikipedia・清廣館・VELTRA・nippon.com の4源で開湯伝承の文面が一致確認できます。

「新潟県最古」の意味と限界

出湯温泉が「新潟県内最古の温泉」とされる根拠は、この大同4年(809年)の弘法大師開湯伝承です。ただし、これは考古学的・地質学的検証ではなく、伝承根拠である点を本記事では誠実に明示します。

観点 内容
伝承上の最古 大同4年(809年)・弘法大師開湯伝承
考古学的検証 未確認(地質学的湧出年代の科学的特定はなし)
史実性 弘法大師の越後巡錫記録との照合は困難・信仰文化財として位置づけ
同種伝承の全国分布 弘法大師開湯伝承を持つ温泉は全国20か所以上(VELTRA記事)

弘法大師開湯伝承の文化的意味

弘法大師空海(774-835年)は真言宗の開祖で、高野山開創(816年)前後に各地を巡錫したと伝わります。空海開湯伝承を持つ温泉は全国20か所以上に及び、いずれも史実性より信仰文化財として位置づけられるべきものです。

新潟県内の弘法大師開湯伝承温泉(代表例):

  • 出湯温泉(阿賀野市):本記事
  • 関温泉(妙高市):江戸番付登載「越後関の山の湯」
  • 燕温泉(妙高市)
  • 清津峡温泉郷(十日町市)

東北・北信越の弘法大師ゆかり温泉地としては、山形あつみ温泉(鶴岡市)・福島芦ノ牧温泉(会津若松市)なども有名です。

大同4年(809年)の時代背景

  • 平安時代初期:桓武天皇崩御(806年)・平城天皇即位を経た嵯峨天皇期
  • 空海の動向:唐から帰朝(806年)後、京都・高雄山寺で密教布教を始めた時期
  • 越後巡錫の伝承:大同4年は空海帰朝直後の活動期と時期的に整合するが、現実の巡錫記録との照合は困難

時期的には伝承と矛盾しないが、史実として確定するものではない点を、本記事では誠実に明示します。

弘法大師空海と五頭山開山伝承の詳細(クリックで展開)

空海(774-835年)と新潟県内伝承の関係

弘法大師空海は讃岐国(現・香川県)出身の真言宗開祖で、804年に遣唐使として唐に渡り、806年に帰朝。816年に高野山を開創し、823年に東寺を賜るなど密教布教の中心人物となりました。大同4年(809年)は空海帰朝から3年後・高野山開創の7年前にあたります。

新潟県内に伝わる弘法大師開湯伝承の温泉地一覧

  • 出湯温泉(阿賀野市):本記事・大同4年(809年)開湯・華報寺一体型
  • 関温泉(妙高市):江戸番付登載「越後関の山の湯」
  • 燕温泉(妙高市):関温泉の奥座敷的存在
  • 清津峡温泉郷(十日町市):渓谷沿いの温泉郷

五頭山開山伝承の意義

五頭山(912m)の開山は出湯温泉開湯と一体の伝承で、空海が山頂で錫杖を地面についた瞬間に温泉が湧き出たという物語構造を持ちます。同様の「錫杖開湯型」伝承は全国の弘法大師ゆかりの温泉に共通し、信仰文化財として日本の温泉文化の精神的基盤を形成しています。

史実性の評価について

空海の越後巡錫を記録する一次史料(『性霊集』『御遺告』『高野雑筆集』等)には、五頭山・出湯温泉の名は確認できません。したがって本伝承は史実ではなく、地域信仰のなかで継承された開湯由来譚として位置づけるのが学術的に誠実な評価です。ただし、伝承自体が1,200年以上にわたり継承された事実は、出湯温泉の文化的価値を裏付けるものです。


華報寺と弘法大師ゆかりの湯(華報寺共同浴場「華報寺の湯」2026年4月リニューアル600円)

出湯温泉の最大の特異性は、曹洞宗の古刹「華報寺(けほうじ)」の境内に源泉が湧き、寺院がそのまま共同浴場を管理するという、日本でも稀有な「寺院一体型」の温泉地構造にあります。2026年4月15日には、その共同浴場が「華報寺の湯」としてリニューアルオープンしました。

華報寺の概要

項目 内容
宗派 曹洞宗(複数公式情報源で確認)
寺名由来 弘法大師ゆかりの寺として伝わる
創建伝承 大同4年(809年)弘法大師空海の五頭山開山に伴う創建伝承
立地 出湯温泉街の中心・境内に出湯温泉源泉が湧く
役割 共同浴場「華報寺の湯(旧漲泉窟)」の管理運営の中心

「寺院一体型」温泉地の珍しさ

出湯温泉はその華報寺を中心にかたちづくられている珍しい地形である
── Wikipedia「出湯温泉」

日本全国の温泉地のなかで、「寺院の境内に源泉が湧き、寺院が共同浴場を管理する」という構造を持つ温泉地は極めて稀少です。修験道や山岳信仰と湯治場が一体化した出湯温泉の特性は、寺院経済と湯治場経済の融合形態として、宗教史・経済史の観点からも興味深い事例です。

明治期 株式会社「漲泉窟」設立

明治期には、出湯温泉住民・宿屋5軒・華報寺の七者で「株式会社『漲泉窟(ちょうせんくつ)』」が設立され、共同浴場運営が法人化されました(清廣館公式記述)。これは寺院と地元住民・旅館が経済共同体として温泉地経営を担った歴史的事例で、現代日本の温泉地組合のひな型としても先進的でした。

華報寺共同浴場「華報寺の湯」基本情報

項目 内容
正式名称 「漲泉窟(ちょうせんくつ)」/2026年4月15日「華報寺の湯」としてリニューアルオープン
住所 〒959-1926 新潟県阿賀野市出湯794
料金 大人600円/小人(小学生)300円(リニューアル後)
営業時間 8:00〜18:00(最終受付17:30)
定休日 無休
泉質 アルカリ性単純温泉
効能 アトピー皮膚炎・疲労回復など
利用条件 一般利用可(リピーター・新規ともに歓迎・にいがた観光ナビ
旧施設 明治14年(1881年)建築の木造洋風建築
立地 華報寺境内

⚠ リニューアル前後の料金・時間変更に注意

2022年4月のnippon.com記事(nippon.com/ja/news/fnn20220425343653)では「入湯料は大人250円」「6時から営業」と記載されていますが、これはリニューアル前の旧料金体系です。2026年4月15日のリニューアル以降は大人600円・8:00〜18:00の新体系となっています。

区分 旧(〜2026年4月14日) 新(2026年4月15日〜)
名称 漲泉窟(華報寺共同浴場) 華報寺の湯
料金 大人250円 大人600円
営業時間 6:00〜 8:00〜18:00(最終受付17:30)

→ ネット上の古い情報を参照する際は、2026年4月15日以降は新体系として認識してください。

出湯温泉共同浴場「新湯」(もう一つの共同浴場)

華報寺の湯のほかに、出湯温泉共同浴場「新湯(しんゆ)」も一般利用可の共同浴場として機能しています。

項目 内容
正式名称 出湯温泉共同浴場(通称「新湯」)
住所 新潟県阿賀野市出湯810-1
料金 大人250円/子供(小学生以下)150円
営業時間 6:00〜20:00(無休)
泉質 単純温泉
設備 シャワー・手すり・ロッカー完備
リニューアル 平成20年(2008年)2月新装

華報寺の湯(600円・8:00〜18:00)と新湯(250円・6:00〜20:00)の使い分けが、出湯温泉ならではの楽しみ方です。早朝・深夜は新湯、日中は華報寺の湯で寺院一体型の歴史を体感、という二刀流が定石です。

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寺院一体型の珍しい温泉地。華報寺境内の共同浴場「華報寺の湯」と歴史ある旅館3軒、両方を味わう1泊2日プランがおすすめです。

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五頭温泉郷(出湯・今板・村杉)三湯の比較

出湯温泉は、隣接する今板温泉・村杉温泉と合わせて「五頭温泉郷(ごずおんせんきょう)」を構成しています。3湯すべてラジウム温泉系統で統一されている全国でも珍しい温泉郷で、五頭温泉郷旅館協同組合公式では「個性溢れる10の宿」として紹介されています。

五頭温泉郷の概要

五つの峰を持つ五頭山の山懐にある出湯、今板、村杉の三つの温泉地が五頭温泉郷
個性溢れる10の宿があり
── 五頭温泉郷旅館協同組合「五頭温泉郷とは」

3湯比較表

温泉地 開湯(伝承) 泉質 宿数 標高 特色
出湯温泉 大同4年(809年)弘法大師空海 単純弱放射能冷鉱泉(ラジウム温泉) 3軒 約100m 新潟県最古・華報寺一体型・江戸番付登載
今板温泉 開湯年明記なし(弘法大師伝承との関連) 単純弱放射能冷鉱泉(ラジウム温泉) 1〜2軒 約120m 一軒宿系・湯本舘が中心
村杉温泉 約700年前(鎌倉時代) 単純放射能温泉(ラジウム泉) 5〜6軒 約150m 日本四大ラジウム温泉とされる・大型旅館(環翠楼ほか)

3湯すべてラジウム温泉系統という独自性

五頭温泉郷の最大の独自性は、3湯すべてがラジウム温泉系統で統一されている点です。これは五頭山西麓の地質的特性(ラドン含有地層)に由来します。日本の温泉郷では、複数温泉地が同一泉質系統で統一されているケースは珍しく、五頭温泉郷は「ラジウム温泉郷」として宣伝可能な統一性を持っています。

五頭温泉郷の中での出湯の位置

  • 出湯:寺院一体型・新潟県最古・江戸番付登載の「歴史と格式」担当
  • 今板:山中の静謐な一軒宿系・「秘湯感」担当
  • 村杉:大型旅館中心・日本四大ラジウム温泉の「規模と知名度」担当

3湯を比較することで、五頭温泉郷の多様性と統一感が同時に体感できるのが、五頭温泉郷一体での湯巡りの醍醐味です。

五頭温泉郷10宿の構成(参考目安)

温泉地 主な宿
出湯温泉 清廣館・大石屋旅館・珍生館
今板温泉 湯本舘ほか
村杉温泉 環翠楼・門屋山荘・川上屋ほか

※具体的な10宿の内訳は、五頭温泉郷旅館協同組合公式で随時更新されます。詳細は公式サイトで最新情報をご確認ください。

⚠ 1948年「五頭温泉郷」呼称成立説について

1948年(昭和23年)に五頭温泉郷の呼称が定着」という記述がネット上で散見されますが、本記事執筆時点(2026年5月)で五頭温泉郷旅館協同組合公式ページには呼称成立年の明記なし。戦後の観光振興期に呼称が定着した可能性が高いものの、一次史料での裏取りは未完了のため、本記事では「戦後に呼称が定着」と表現し、特定年は明記しません。

五頭温泉郷3湯の詳細比較とラジウム温泉郷としての位置づけ(クリックで展開)

ラジウム温泉(放射能泉)とは

ラジウム温泉は、温泉水中に放射性元素(ラドン・ラジウム)を一定量以上含有する温泉で、環境省「鉱泉分析法指針」では1kg中にラドン111Bq(30×10⁻¹⁰Ci)以上を「放射能泉」と定義しています。微量の放射線によるホルミシス効果(細胞活性化)が期待され、痛風・関節リウマチ・神経痛などへの効能が知られます。

五頭温泉郷3湯の地質的共通点

五頭山西麓は、花崗岩質基盤にウラン系列の微量放射性元素が含有される地層構造を持ち、麓に湧出する3つの温泉地すべてがラドン含有泉となっています。これは火山性温泉とは異なる「地層由来のラジウム泉」であり、新潟県内では珍しい泉質系統です。

3湯の宿の特色詳細

  • 出湯温泉(3軒):清廣館(国登録有形文化財・日本秘湯を守る会)・大石屋旅館(郷愁の宿)・珍生館(湯治プラン)。集落型・寺院一体・徒歩回遊可。
  • 今板温泉(1〜2軒):湯本舘を中心とした一軒宿系の静謐な温泉地。山中の隠れ宿の趣。
  • 村杉温泉(5〜6軒):環翠楼・門屋山荘・川上屋など中・大型旅館中心。日本四大ラジウム温泉の格式と知名度を持つ。

全国のラジウム温泉郷比較

日本国内の主要ラジウム温泉地:三朝温泉(鳥取)・有馬温泉「銀泉」(兵庫)・増富温泉(山梨)・村杉温泉(新潟)。五頭温泉郷は、複数の温泉地すべてがラジウム泉系統で統一されている点で、全国的にも稀少なラジウム温泉郷といえます。

湯巡りの推奨ルート

1日目に村杉温泉「環翠楼」で日本四大ラジウム温泉を体感→2日目朝に今板温泉「湯本舘」で立ち寄り湯→昼に出湯温泉「華報寺の湯」で寺院一体型を体感、という3湯巡りが、五頭温泉郷の多様性を1泊2日で味わう定石プランです。


旅館組合(清廣館・大石屋・珍生館)紹介

出湯温泉の現役旅館は、清廣館(せいこうかん)・大石屋旅館・珍生館(ちんせいかん)の3軒です。それぞれ異なる客室規模・料金帯・特色を持つため、訪問目的に応じて選び分けることができます。

清廣館(せいこうかん)── 国登録有形文化財・日本秘湯を守る会

項目 内容
住所 〒959-1926 新潟県阿賀野市出湯802
創業/建築 昭和3年(1928年)建築の木造3階建
客室数 11室
料金帯 15,550円〜17,750円(1室2名・1泊2食・税込)
泉質 単純弱放射能温泉
源泉温度 33℃(自家源泉)
加盟団体 日本秘湯を守る会
公的指定 国登録有形文化財「清廣館本館」文化遺産オンライン登録)
公式 seikokan.jp
OTA 楽天トラベル・じゃらんに掲載あり

訴求軸
1. 昭和3年(1928年)木造3階建の歴史建築:国登録有形文化財として公的指定
2. 日本秘湯を守る会加盟:全国の秘湯ファンに認知された格式
3. 自家源泉33℃:地区平均18.1℃を上回る独自源泉

大石屋旅館 ── 郷愁の宿・天然ラジウム温泉

項目 内容
住所 〒959-1926 新潟県阿賀野市出湯760
TEL 0250-62-3155
客室数 小規模(7室前後との情報・要公式確認)
料金帯 1万円以上(具体額は公式・OTAで要確認)
泉質 天然ラジウム温泉(自家源泉)
キャッチコピー 「郷愁の宿」「非日常の贅沢。静謐な空間で心安らぐひとときを。」
公式 ooishiya.com
OTA 楽天トラベル hotel ID 107863・じゃらん掲載あり

訴求軸
1. 「郷愁の宿」のコンセプト:昭和の温泉宿の趣を残す
2. 天然ラジウム温泉自家源泉:自家源泉を持つ希少性
3. 小規模ならではの静謐:大型旅館では味わえない静けさ

珍生館(ちんせいかん)── 1日2〜3組限定の湯治宿

項目 内容
住所 〒959-1926 阿賀野市出湯760-7
TEL 0250-62-3726
客室/受入 1日2〜3組限定の小規模宿
料金帯 通常 11,000円〜(税込)/湯治プラン 7,150円〜(税込)
泉質 天然ラジウム温泉(自家源泉・かけ流し)
特色 湯治対応可・長期滞在自炊可
公式 chinseikan.com
OTA 楽天・じゃらんは限定/電話予約推奨

訴求軸
1. 1日2〜3組限定:完全プライベート感
2. 湯治プラン7,150円〜:3軒で最安・自炊長期滞在可
3. 天然ラジウム温泉かけ流し自家源泉:湯治目的に最適

3軒の使い分け

目的 推奨宿
歴史的建築と格式重視 清廣館(国登録有形文化財・日本秘湯を守る会)
昭和の郷愁と静謐な空間 大石屋旅館(「郷愁の宿」コンセプト)
湯治・自炊長期滞在・最安 珍生館(湯治プラン7,150円〜)

予約サイト掲載状況

旅館 楽天トラベル じゃらん 公式サイト
清廣館 seikokan.jp
大石屋旅館 ○(hotel ID 107863) ooishiya.com
珍生館 △(限定・電話推奨) △(限定) chinseikan.com

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五頭山岳信仰と温泉文化

出湯温泉の歴史的背景を理解するうえで欠かせないのが、五頭山(標高912m)の山岳信仰との結びつきです。五頭山は古来より「五つの峰を持つ霊山」として山岳信仰の対象であり、出湯温泉はその里宮的存在である華報寺と一体化した修験道・湯治場として発展しました。

五頭山の概要

項目 内容
標高 912m(新潟県阿賀野市・新発田市にまたがる)
山名由来 5つの峰を持つことから「五頭」
信仰 古来より山岳信仰の対象
開山伝承 大同4年(809年)弘法大師空海
現代 登山道整備・五頭山麓いこいの森キャンプ場

弘法大師空海と五頭山開山

大同4年(809)弘法大師空海 来村。五頭山 開山
── Wikipedia「出湯温泉」

弘法大師空海が五頭山を開山に訪れた際にこの地で錫杖を突いたところ温泉が湧出されたという伝説
── VELTRA

弘法大師空海の五頭山開山と出湯温泉開湯は同一伝承の中で語られる一体の出来事であり、華報寺は五頭山の里宮的存在として、山岳信仰と湯治文化を統合する役割を担ってきました。

修験道・湯治の融合形態

江戸期、五頭山は修験道の修行場・参詣地として機能し、麓の出湯温泉は参詣者・修験者の湯治場として発展しました。寺院(華報寺)が共同浴場(漲泉窟)を管理する独特の構造は、寺院経済と湯治場経済の融合形態として、日本の温泉地のなかでも稀有な事例です。

五頭山岳信仰の現代的意義

  • 2009年 五頭山開山1,200年:弘法大師開山伝承(809年)から数えて2009年に1,200年を迎えた
  • 登山と湯治のセット文化:現代も「五頭山登山+出湯温泉泊」は地元定番の観光コース
  • 五頭山麓いこいの森:キャンプ場・自然体験施設として整備

阿賀野市・瓢湖の白鳥(天然記念物)との接続

出湯温泉から車で約20分の瓢湖は、国の天然記念物「瓢湖の白鳥渡来地」として1954年(昭和29年)に指定された冬鳥の聖地です(文化遺産オンライン)。冬季(11月〜3月)には数千羽の白鳥が飛来し、五頭山岳信仰と瓢湖の白鳥という「霊山と霊鳥」の文化軸が阿賀野市を特徴づけています。冬の出湯温泉訪問では、雪見露天+瓢湖の白鳥観察という組み合わせも魅力的です。

五頭山岳信仰と出湯温泉のまとめ

  • 五頭山(912m)は5つの峰を持つ霊山で古来より山岳信仰の対象
  • 大同4年(809年)弘法大師空海が五頭山開山と出湯温泉開湯を行ったと伝わる
  • 華報寺は五頭山の里宮的存在で、寺院が共同浴場を管理する稀有な構造
  • 江戸期は修験道の修行場・湯治場として一体化
  • 2009年に五頭山開山1,200年を迎えた歴史を持つ

よくある質問(FAQ・10問)

# Q A
1 出湯温泉に旅館は何軒ある? 現役旅館は3軒(清廣館・大石屋旅館・珍生館)+共同浴場2軒(華報寺の湯/新湯)+足湯1ヶ所(弘法の足湯)。五頭温泉郷全体では10宿。
2 江戸番付『諸国温泉功能鑑』での位置は? 東-前頭4段目「越後出湯の泉」。越後5湯(出湯・松之山・田上・関・塩沢)のうちの一つ。
3 開湯はいつ? 大同4年(809年)に弘法大師空海が五頭山開山時に錫杖をつき温泉が湧き出たという伝承。新潟県最古とされる根拠。
4 「新潟県最古」の根拠は? 大同4年(809年)の弘法大師開湯伝承。考古学的検証ではなく伝承根拠であり、信仰文化財として位置づけ。
5 華報寺の宗派は? 曹洞宗。複数公式情報源で確認。弘法大師ゆかりの寺と伝わる。
6 華報寺の湯の料金・営業時間は? 2026年4月15日リニューアル後:大人600円・8:00〜18:00(最終受付17:30)・無休。旧体系(250円・6:00〜)からの変更に注意。
7 出湯温泉共同浴場「新湯」との違いは? 華報寺の湯(600円・8:00〜18:00・寺院境内)新湯(250円・6:00〜20:00・出湯810-1)は別施設。早朝・深夜は新湯、日中は華報寺の湯で使い分けるのが定石。
8 泉質は? 単純弱放射能冷鉱泉(ラジウム温泉)/アルカリ性単純温泉。源泉温度18.1℃(冷鉱泉)・pH 6.6(中性)・自噴31L/分。加温利用が前提
9 飲泉はできる? 施設・分析書により可否が異なる。清廣館・大石屋・珍生館の各宿で確認推奨。一次情報源での飲泉許可の明示は本記事執筆時点で未確認。
10 水原駅からの市営バスの便数は? 1日7本・お盆および年末年始運休。便数が少ないため、事前に阿賀野市営バス公式で最新時刻表を確認推奨。

まとめ

出湯温泉は、新潟県内最古とされる開湯1,200年超の古湯で、江戸番付『諸国温泉功能鑑』東-前頭4段目「越後出湯の泉」に登載された、新潟県を代表する歴史的温泉地です。

  • 江戸番付『諸国温泉功能鑑』東-前頭4段目「越後出湯の泉」(マザーp169+清廣館で2源クロス)
  • 大同4年(809年)弘法大師空海開湯伝承(4源クロス:Wikipedia/清廣館/VELTRA/nippon.com)
  • 曹洞宗華報寺の境内に源泉が湧く「寺院一体型」という稀有な構造
  • 2026年4月15日 華報寺の湯リニューアル(大人600円・8:00〜18:00)
  • 五頭温泉郷(出湯・今板・村杉)3湯すべてラジウム温泉系統で全国でも珍しい統一感
  • 現役旅館3軒:清廣館(国登録有形文化財・日本秘湯を守る会)・大石屋旅館(郷愁の宿)・珍生館(湯治プラン7,150円〜)
  • 2009年 五頭山開山1,200年を迎えた山岳信仰の里宮

弘法大師×華報寺×五頭温泉郷」の三位一体で、新潟県最古の古湯の本来の魅力を再発見できる温泉地です。新潟駅から約1時間30分、磐越自動車道「安田IC」から車約15分の至便アクセスでありながら、深山幽谷の趣と寺院一体型の独特な雰囲気を体感できる出湯温泉を、ぜひ一次史料と現地体験の両方から再発見してみてください。

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江戸番付「東-前頭4段目」・大同4年(809年)弘法大師開湯・新潟県最古1,200年の古湯・寺院一体型構造・五頭温泉郷の中核という稀有な温泉地をぜひ体感してください。

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参考資料・出典

一次史料・公式(最優先)

  1. 自社マザー記事『諸国温泉鑑』全登載温泉一覧
  2. 清廣館公式
  3. 清廣館「出湯温泉物語(歴史)」
  4. 清廣館「交通案内」
  5. 大石屋旅館公式
  6. 珍生館公式
  7. 五頭温泉郷旅館協同組合公式
  8. 五頭温泉郷「五頭温泉郷とは」
  9. 五頭温泉郷「出湯温泉共同浴場」
  10. にいがた観光ナビ「華報寺の湯」
  11. 日本秘湯を守る会「出湯温泉 清廣館」
  12. 文化遺産オンライン「清廣館本館」(国登録有形文化財)
  13. 文化遺産オンライン「瓢湖の白鳥渡来地」(国天然記念物・1954年指定)
  14. 門屋山荘「新潟県交通アクセスのご案内」
  15. 門屋山荘 バス時刻表PDF
  16. 阿賀野市営バス路線別時刻表・路線図
  17. 阿賀野市観光協会(あがのSPOT)
  18. 村杉温泉 環翠楼「アクセス」
  19. 村杉温泉総合案内「奇跡の温泉-効能-」
  20. 村杉ラジウム温泉「奇跡の効能ラボ 放射能泉Ⅰ」
  21. 早稲田大学風陵文庫『諸国温泉功能鑑』
  22. 新潟県立歴史博物館「諸国温泉効能鑑」
  23. 東京大学デジタルアーカイブ「諸国温泉効能鑑」
  24. 東京都立図書館『諸国温泉鑑』
  25. 楽天トラベル「大石屋旅館」(hotel ID 107863)

二次情報

  1. Wikipedia「出湯温泉」
  2. Wikipedia「温泉番付」
  3. Wikipedia「放射能泉」
  4. nippon.com「寺の境内に新潟県最古の温泉施設 開湯1200年以上」
  5. 新潟ニュースNST「華報寺共同浴場」
  6. VELTRA「弘法大師空海ゆかりの温泉地6選」
  7. 温泉の歴史ジャパン「出湯温泉」
  8. 江戸温泉番付「諸国温泉功能鑑」
  9. NAVITIME「磐越自動車道 安田IC」

執筆:がや

温泉番付に登載された全国の名湯を、一次史料と公式情報を突き合わせて紹介する温泉ライター。江戸期『諸国温泉功能鑑』に登載された名湯を中心に、開湯伝説・泉質・宿泊事情を実地と公式情報で検証して執筆中(出湯温泉は新潟県最古とされる弘法大師ゆかりの古湯として、清廣館公式・五頭温泉郷旅館協同組合・にいがた観光ナビ・日本秘湯を守る会・文化遺産オンライン等の一次史料を多角的に交差検証)。本記事はマザー記事「温泉番付(江戸時代)を今の温泉名にして地図に表記!」から派生した新潟県の温泉地紹介記事で、江戸番付東-前頭4段目「越後出湯の泉」の比定地としてまとめました。

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